一般的な錠剤は、水とともに飲むと胃の中で水を吸収して崩壊します。錠剤が崩壊すると細かい粒子の状態となります。その粒子から薬物が溶解・溶出し、主に小腸粘膜を透過して全身循環血流に送達されます。薬物の多くは、弱酸性あるいは弱塩基性の物質であり、存在する環境のpHによって非解離形(分子形)と解離形(イオン形)の割合が変化します。多くの薬物は消化管上皮細胞を単純拡散により通過するため、pHが変動すると消化管液に溶解した弱酸性又は弱塩基性薬物の分子形とイオン形の比率が変化し、薬物の生体膜透過性が変化します。このようなことから、消化管内のpHは薬物の吸収にとって重要な因子となります。また、ジュースや炭酸飲料で錠剤やカプセル、粉薬を飲むと、薬物の吸収が変化する場合があります。このことは、錠剤やカプセル、粉薬を飲むときは水かぬるま湯で飲む理由の一つとなります。